7日でおぼえる Archicad

2024/8/2‎ 発売が決定しました!
出版社は建築知識のエクスナレッジさんです。
10月に着手してから9ケ月。皆様に多大なるご協力をいただきまして、無事発売となりました。

構成は私が得意とする「初心者向けトレーニング」で、基本設計(RCと木造)程度のスキルを7日で習得する内容です。

これからArchicad導入しようとしている企業様、狭い範囲(例えばパース用途のみ等)でしか利用できていない企業様、BIMの授業を導入したい学校法人様、就職前や転職時にBIMを独習しておきたい方等に活用していただきたい解説本です。

章ごとに途中データを細かく分けて用意していますので、手数が多いところをスキップしたり、欠席した学生が遅れずに授業に参加できるように配慮しています。是非よろしくお願いいたしします!

7日でおぼえる Archicad | 木島 裕太郎 |本 | 通販 | Amazon

 

LUMION

12月に入り4年生も卒業制作に集中する時期となってきた。
LUMIONは次年度の4年生に対して授業を考えていたのだが、生徒達のARCHICADレベルも向上してきているので、予定を変更して12月の授業でLUMIONをやることにした。

TWINMOTIONは操作性が良く、やりたいことが簡単にできるのだが、LUMIONのリアルスカイを使った空気感の美しさが個人的には好きだ。

とりあえず、ARCHICADで作成したファンズワース邸でムービーを作ってみた。綺麗だし、簡単だし、早い。生徒達がどんな成果物を作ってくるのか今から楽しみ。

 

ARCHICAD TO UE4(UnrealEngine)

巷では、何時間もかけた静止画レンダリングから3Dゲームエンジンを用いたリアルタイムで写真品質のアニメ―ションやVRに移行されつつある。

今後学校の授業でも取り組んでみたい題材のひとつなので、GWの時間を使って3Dゲームエンジンというものに触れてみることにした。

代表的なものとしては、UNREAL(UE4)、UNITY、TWINMOTION、LUMION等がある。日本の建築分野ではTWINMOTIONやLUMIONを使っている人が多いようだが海外ではUNREALやUNITYの利用率も高いようである。先日も、BIMモデルをダイレクトにUNITYへインポートするプログラムのイベントがあったようだ。ひとまず、TWINMOTIONのエンジンで使われているUE4にチャレンジしてみた。

モデルデータは、DETASMITHという形式であればUV関連も特に気にしないで直接取り込める。MAXやREVIT、スケッチアップ等は対応しているが、ARCHICADはまだ未対応。ライノ形式が取り込めるが、部材が細かく分かれすぎて制御しずらい。

今度はTwinmotion(FBX形式)で取り込む。同一マテリアルでモデルが分類されるので使いやすい。テクスチャーも取り込まれ、見た目は上手くいったように見えるが、ライトをビルドすると真っ黒になる面がいくつも出てきた。これはインポート時にエラーが出ていたこと(UV展開が上手く行われていないこと)によるらしい。

一番ベターだと思われるのがOBJ形式。テクスチャーは取り込まれないがUV展開がきちんと行われている。テクスチャーはフォルダに出力されるから、後からインポートして割り当てるだけなので簡単。

ARCHICAD側でのポイント

  • 材質名を番号や英字等で作り直す。テクスチャーを割り当てておくと使用したものが出力されるので便利。
  • レイヤーも同様に作り直す。
  • モデルやオブジェクトは、作り直した材質とレイヤーに全て割り当て直す。
  • OBJ形式に出力する単位を10㎜にして変換する(UE4の単位は㎝のため)

UE4側でのポイント

  • インポートしたメッシュを全てレベルに配置した後、ガラスをマテリアルエディタで透過、反射を設定する。テクスチャーはメッシュ部に配置すると自動的にマテリアルが作られる。必要に応じてラフネスや乗算等で立体感を出す。これがリアルに見せるための絶対必要なテクニック。
  • 太陽の高さや角度、強さを設定する。一度、ライトのみビルドを実行する。
  • ライトマスグローバルイルミネーションを配置し、建物を覆うようにサイズ変更。床やキッチン等の陰影がぼけている箇所に限定してライトマップ解像度を上げる。ビルドに時間がかかるようになるのでやりすぎに注意。
  • ポストプロセスボリュームを配置し、建物を覆うようにサイズ変更。ホワイトバランス、ブルーム、露出、レンズフレア、AO等を調整する。Photoshopのような写真クオリティにもっていくことが出来る。
  • ライティング品質をプロダクション品質に変更してビルドを実行する。

そこそこの品質で空間内を動き回ったり、静止画やカメラを動かしたアニメーションまでできることが確認できた。今後はもう少し突っ込んだマテリアルのコントロールと、揺れる植栽や動く車/人、雨や雪のシーン等の研究をしていきたいと思う。

授業では学校でも用意があるLUMIONを題材にやっていきたいと思っているが、マイPCのグラボのスペックが低く、環境が整い次第トライアルを進めていく。